Blenderでモデリングをしていると、次のような操作をしたい場面がよくあります。
- メッシュに自由な形で切り込みを入れたい
- 既存の面を好きな位置で分割したい
- 直線ではなく、自分で描いた形に沿ってカットしたい
- 文字や図形をメッシュに投影して型抜きしたい
そんなときに活躍するのが「ナイフ」ツールです。
ナイフツールを使えば、画面上をクリックしていくだけで、自由な位置に頂点や辺を追加してメッシュを切り分けることができます。
この記事では、Blender初心者の方に向けて、ナイフツールの基本操作からスナップ・角度制限、さらに「二等分」や「ナイフ投影」の使い方まで、操作実演動画の解説とあわせてわかりやすく解説します。
🎥 【実演動画:自由にカットしてからの押し出し確認実演】
Blenderのナイフツールとは?
ナイフツールは、メッシュ表面に自由な切り込みを入れるための編集用ツールです。
ループカット(Ctrl + R)などの標準的な分割機能はメッシュの構造(トポロジー)に依存しますが、ナイフツールは「自分が切りたい場所」を直感的に指定してカットできるのが大きな特徴です。
- 使用モード:編集モード(
Tabキーで切り替え) - ショートカットキー:
Kキー
ナイフツールの基本操作手順
まずは基本となる立方体を使って、ナイフツールでカットする一連の流れを確認しましょう。
🎥 【実演動画:基本のナイフカット操作】
ステップ:立方体を用意して編集モードに入る
Shift + A➔ 「メッシュ」 ➔ 「立方体」 を選択して練習用の立方体を配置します。- 立方体を選択した状態で
Tabキー を押し、「編集モード」に切り替えます。
ステップ:ナイフツールを起動する
画面左側のツールバーからナイフアイコンを選ぶか、ショートカットキーの K を押します。マウスポインターがナイフの形状に変われば準備完了です。
ステップ:クリックしてカットラインを作成する
- カットを開始したい位置で左クリックします。
- 別の位置で再度左クリックすると、点と点が緑色の線で結ばれます。
- 必要な数だけクリックを繰り返し、自由なカットラインを作成します。
ステップ:カットを確定・キャンセルする
- 確定:
Enterキー(またはSpaceキー)を押すとカットが実行され、新しい頂点と辺が追加されます。 - キャンセル:作業途中でやめたい場合は
Escキー を押すとキャンセルできます。確定後の取り消しはCtrl + Zです。
💡 連続カットのテクニック
1回のナイフ操作中に右クリックを押すと、それまでのカットラインを確定させずに別の場所から「2本目のカットライン」を引き始めることができます。
スナップと角度制限で正確にカットする
直感的なカットだけでなく、キー操作を組み合わせることで正確な位置や角度でカットすることも可能です。
🎥 【中点スナップと角度制限の実演動画】
スナップ機能で位置を合わせる
マウスカーソルを既存の頂点や辺に近づけると、磁石のように位置が吸い付く(スナップする)機能が働きます。
Ctrlキー:スナップのON/OFF状態を一時的に切り替えます。Shiftキー:辺の中央(中点)に正確にスナップさせたいときに使用します。
角度制限と軸固定で直線カットする
Aキー(角度制限):ナイフ起動中にAを押すと、一定の角度刻みでしか線が引けなくなります(テンキーなどで45と入力すると45度刻みに変更可能)。X/Y/Zキー(軸固定):XやYを押すと、その軸に対して完全に平行・垂直な直線カットが行えます。
「二等分(Bisect)」でメッシュを一気に切断する
ナイフツールグループの中には、平面でメッシュを一括切断できる「二等分(Bisect)」というツールがあります。
🎥 【二等分ツールの実演動画】
二等分ツールの使い方
- 編集モードで画面左側のナイフアイコンを長押し(または
メッシュ➔二等分)し、「二等分」を選択します。 - 切断したい方向へ向かって、画面上をドラッグ&ドロップします。
- モデルを一直線に貫通する切断ラインが作成されます。
二等分の便利なオプション機能
ドラッグ直後に画面左下に表示される調整パネルから、以下の設定が行えます。
- 内側をクリア / 外側をクリア:切断した片側のメッシュを自動で削除します(断面でバッサリ消したいときに便利です)。
- フィル:切断によってできた開口部(穴)を自動的に面で塞ぎます。
「ナイフ投影」で文字や図形をメッシュに投影する
「ナイフ投影」は、テキストや別オブジェクトの輪郭を使って、対象のメッシュを型抜きのようカットする機能です。
🎥 【ナイフ投影の実演動画】
ナイフ投影の手順(UV球に文字を投影する例)
- メッシュとテキストの配置
Shift + Aから「UV球」と「テキスト」を追加します。テキストの文字を「Blender」などに変更し、R + X + 90で回転させてUV球の前に配置します。 - 正面ビューに切り替えるナイフ投影は「現在の視点(カメラの向き)」を基準に実行されます。必ず
テンキー1(正面) などで正確な視点に合わせます。 - 選択順序に注意して実行する
- まずUV球を選択して
Tab(編集モード) に入ります。 Ctrlを押しながらアウトライナー等でテキストオブジェクトを追加選択します(UV球が編集モードのままテキストが選択された状態)。- 上部メニューの 「メッシュ」➔「ナイフ投影」 をクリックします。
- まずUV球を選択して
- 押し出して立体化する文字の形に分割された面が選択された状態になるため、そのまま
Eキー を押して前に引き出すと、立体文字が浮き出たデザインが完成します。
「ナイフ」「二等分」「ナイフ投影」の違いと使い分け
今回紹介した3つの機能は、目的に合わせて以下のように使い分けると効率的です。
| 機能 | 特徴 | おすすめの用途 |
|---|---|---|
| ナイフ | クリックした位置を自由な線でカット | 細かい切り込み、独自のポリゴン割り |
| 二等分 | 画面を直線状に横切って一貫切断 | モデルの半分割、断面作成、不要部分の削除 |
| ナイフ投影 | 別オブジェクトの形(文字やロゴ)を投影 | ロゴの彫り込み、キャラクターの目の型抜き |
初心者がつまずきやすいポイントと解決策
Q. ナイフツールが起動しない・カットできない
- 解決策:オブジェクトモードのまま操作していないか確認してください。
Tabキーを押して「編集モード」に入っている必要があります。
Q. モデルの裏側(貫通)までカットされない
- 解決策:通常ナイフは手前(見えている面)だけをカットします。貫通させたい場合は、透過表示(
Alt + Z)にしてからナイフを使用するか、「二等分」ツールを使用してください。
Q. ナイフ投影の形が歪んでしまう
- 解決策:視点が斜めになっている可能性があります。テンキーの
1(正面)、3(側面)、7(上面)などの正投影ビューに切り替えてからナイフ投影を実行してください。
まとめ
Blenderのナイフツールを活用できるようになると、既存のメッシュに思い通りの頂点や辺を追加できるようになり、モデリングの自由度が飛躍的に上がります。
- 基本のカット:
編集モード➔K➔ クリック ➔Enterで確定 - 一直線に切断:
二等分ツールでドラッグ - 文字・ロゴのカット:
正面視点➔ナイフ投影
まずは立方体を使って基本操作に慣れ、慣れてきたら文字投影などの応用テクニックにも挑戦してみてください!
今まで説明してきた「ナイフツ-ル」の使い方は人工物などでの使い方で便利な仕様となりますが、キャラクタ―とかの有機質の曲線での使用は下の実演動画を参考にしてください。
キャラクタ―制作においての、眼球周りの細分化や鼻筋の作成として実演動画です。
オブジェクトの作成に至って自分がイメージしてる物とか、よりリアルとかを追求すると細かく構成を分離して数を増やしながら作り込む必要があります。
このときにナイフツ-ルを使いカットして細分化していきますが、意図しない結果もでます。つまり経験が必要で失敗から多くを学びます、色々と多くを試すことが大事です。
この他に、「ループカット」という便利な分割方法が有るので下の記事で解説しています。是非、覗いて見てください。

