3Dモデリングを始めたばかりの皆さん、「Blender ループカット」というツールをご存知ですか?これは、Blenderモデリングの基礎でありながら、複雑な形状を作成する上で欠かせない非常に便利な機能です。
この記事では、Blender 4.4に対応したループカットの基本的な使い方から、初心者でもすぐに作れる実践的なモデリング例まで、わかりやすく解説します。この記事を読めば、Blenderのモデリングスキルが一段と向上するでしょう。
1. Blender ループカットとは?その役割と重要性
ループカットは、メッシュの面(ポリゴン)に沿って、新しい辺の「輪っか」を追加するツールです。これにより、モデルの特定の場所を細分化でき、複雑なディテールを作り込んだり、形状をスムーズにしたりすることができます。
モデリングの初心者にとって、ループカットはモデルの「土台」を作るための重要なステップです。例えば、立方体にループカットを追加することで、角に丸みを持たせたり、中央をへこませたりすることが可能になります。
2. Blender 4.4でのループカットの基本操作
ループカットは、オブジェクトを**編集モード(Edit Mode)**にすることで使用できます。
- 編集モードへの切り替え:
- キーボードの
Tab
キーを押します。 - または、左上のプルダウンメニューから「Edit Mode」を選択します。
- キーボードの
- ループカットの実行:
- キーボードショートカット
Ctrl + R
を押します。 - または、ツールバーのナイフアイコンから「Loop Cut and Slide」を選択します。
- キーボードショートカット
- カットの位置と分割数の調整:
- モデルの辺にカーソルを合わせると、オレンジ色の線でプレビューが表示されます。
- マウスのホイールを回転させると、分割数を増やすことができます。
- スライドして位置を確定:
- 左クリックを一度押すと、カットが確定し、マウスを動かして位置をスライドできます。
- 再度左クリックでその位置を確定します。右クリックでキャンセルも可能です。
3. ループカット後の詳細設定(プロパティ)
ループカットを実行して確定した後、画面の左下に「ループカットのプロパティ」が表示されます。ここで以下の設定ができます。
- 分割数(Number of Cuts): ループカットの数を後から調整します。
- スムーズ(Smoothness): 新しいカットに沿って、モデルの形状を滑らかにします。
- 均一(Even): ループカットの形状を、隣接する辺に合わせます。
- 反転(Flip): 「均一」が有効なとき、カットを合わせる辺を反転させます。
これらのプロパティを使いこなすことで、より正確なモデリングが可能になります。
4. 実践!ループカットでシンプルなテーブルを作ってみよう
ループカットの理解を深めるために、シンプルなテーブルを実際に作ってみましょう。これは、Blender 初心者向けの練習に最適です。
ステップ1: 立方体を配置する
- Blenderを開き、初期設定の立方体を使います。(ない場合は
Shift + A
で追加)
ステップ2: 天板の厚みを調整する
Tab
キーで編集モードに切り替え、S
キーを押してからZ
キーを押し、立方体を薄くします。
ステップ3: 脚のガイドとなるループカットを入れる
Ctrl + R
でループカットを起動し、天板の長辺に沿ってカーソルを合わせます。- マウスホイールで2本のループカットを追加し、左クリックで確定後、右クリックで中央に戻します。
- 同様に、短辺にも
Ctrl + R
で2本のループカットを追加します。
ステップ4: 脚を押し出す
3
キーで面選択モードに切り替え、Shift
を押しながら四隅の面を選択します。E
キーで押し出し、マウスを下方向に動かして脚を作ります。
これで、シンプルなテーブルの完成です!この作業を通じて、ループカットがモデリングのどの部分で役立つかを体感できます。
まとめ
ループカットは、Blenderモデリングにおける重要な基本ツールです。このブログで紹介した使い方をマスターすれば、より複雑な形状やディテールの作り込みがスムーズに行えます。
キャラクターモデリングや背景小物など、様々な3D作品を作る上でループカットは欠かせません。ぜひ、今回の内容を参考に、あなたのBlenderスキルをさらに高めてください!